説明
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361号の主なコンテンツ
(表紙:クリスチャン・ディオール)
◆2013春夏パリ・プレタポルテ・コレクション
今季のパリは「クリスチャン・ディオール」「サンローラン」の2大ブランドが新しいデザイナーを迎え、イメージを一新して話題となりました。ディオールはベルギー出身のラフ・シモンズ、サンローランはパリジャンのエディ・スリマンと、共に1968年生まれ、もともとはメンズ服で人気を博したという、偶然にも似通ったバックグランドがあります。それぞれキャリアも実力も充分な2人が、パリを代表する伝統あるメゾンに若々しさをもたらしたことで、2013春夏はひとつの節目となるシーズンでした。そこに、カール・ラガーフェルド率いる「シャネル」や、マーク・ジェイコブスによる「ルイ・ヴィトン」が大がかりな舞台装置を使ったダイナミックなコレクションで拮抗し、さらに「ランバン」「ヴァレンティノ」「ジバンシィ」「バルマン」「ミュウミュウ」「アレキサンダー・マックイーン」等々、お馴染みの人気ブランドがそれぞれの個性を生かして、華やかな技の競いあいを繰り広げます。また今季は、15年にわたりブランドのクリエーションを支えてきたニコラ・ゲスキエールによる「バレンシアガ」のラストコレクションも必見です。
◆2013春夏ミラノ・コレクション
ここ数シーズン続いた、明るく陽気な色と柄のトレンドは、今シーズンぐっと落ち着いたムードへと方向転換。それを顕著に物語っていたのが、アイテムをワンピースだけに絞って究極のフェミニニティを追求した「ボッテガ・ヴェネタ」と、モノクロに紅の赤を差してポップなジャポニスムを見せた「プラダ」の、ミラノを代表する2ブランドによるコレクションでした。「フェンディ」「グッチ」「ドルチェ&ガッバーナ」のほかにも、「ジル・サンダー」による8年ぶり2度目となる復帰コレクションや、「ジョルジオ・アルマーニ」の貴重なアーカイブ展なども注目を集めました。
◆2013春夏ロンドン・コレクション
エリザベス女王のダイヤモンドジュビリーと、オリンピック開催の2つのビッグイベントで、2012年前半、ロンドンの街は華やかな祝祭ムードに沸きました。後半の主要イベントのひとつとなるファッションウィークでも、若いデザイナーたちを中心に、元気いっぱいなコレクションが勢ぞろい。虹を想わせる7色のメタリックカラーでハッピー気分を盛り上げた「バーバリー プローサム」、綿菓子のように甘くやさしい色と素材で抜群の個性を示した「クリストファー・ケーン」、オリジナリティ豊かなプリントで人気急上昇中の「ピーター・ピロット」と「メアリー・カトランズ」。また、英国を代表する帽子デザイナー「フィリップ・トレーシー」はマイケル・ジャクソンが生前着ていた本物の舞台衣装を借りて、数年ぶりにランウェイショーを開催、音楽好きの多いロンドンの観衆を大いに楽しませました。
◆2013春夏ニューヨーク・コレクション
VOGUE編集長アナ・ウィンターの呼びかけで始まった、マンハッタンの街じゅう挙げてのビッグイベント「Fashion’s Night Out」もすっかり定着し、9月のニューヨークはファッション一色に。そんな中、今シーズンも「マーク・ジェイコブス」はトレンドの”ブラック&ホワイト””ジオメトリック”を大胆な使い方で見せました。次世代を担う若手では「アルトゥザラ」「プラバル・グルン」「アレキサンダー・ワン」がトップスリーに。「ヴィクトリア・ベッカム」も単なるセレブブランドの枠を超え、実力を増しています。またモードな印象に生まれ変わったカジュアルブランド「Jクルー」、空席になったパリのバレンシアガへ抜擢の噂もある「プロエンツァ・スクーラー」にも注目です。
◆魅惑のハイジュエリー~アンティーク・ビエンナーレ編~
今年9月なかばのパリでは、2年に一度開催される世界的な古美術フェア、アンティーク・ビエンナーレが開催されました。第一回開催から数えてちょうど50年を迎えた2012年は、カール・ラガーフェルドが広告イラストを手掛け、世界有数のハイジュエラーたちが一斉に新作発表するなど、ファッション的にも欠かせないイベントとなりました。パリのヴァンドーム広場で100年以上の歴史を誇る「ブシュロン」「ヴァン クリーフ&アーペル」「ショーメ」のグラン・サンクメンバーをはじめ、フランス発祥で世界の王者に君臨する「カルティエ」、最高峰のウォッチ・マニュファクチャー「ピアジェ」、ニューヨーク5番街から参加の「ハリー・ウィンストン」と、本誌でもおなじみの人気メゾンによる華麗なコレクションをご紹介します。
◆パリコレ・バックステージ ビューティ
毎シーズン、世界トップクラスのヘア&メーキャップ・アーティストが集うパリ・コレクション。2013春夏、メーキャップではナチュラル志向な中に、茶系の太め眉が復活しています。ヘアでは、カラーパウダーやカラースプレーを部分的に使ったセルフ&クイックチェンジが、次なるトレンドになりそう。「シャネル」「ディオール」「ミュウミュウ」など、気になるブランドのバックステージから最新のビューティ情報をお届けします。
他にもコレクションやモードに関するさまざまな情報をお届けする充実の1冊です。
(2012年11月21日発売、A4変型、194ページ・オールカラー1,400円)